ひたちBRT自動運転バス試乗レポート
ひたちBRT自動運転バス試乗レポート
茨城県日立市のひたちBRTで自動運転バスの試乗があるとのことで参加してきました.
ざっくりまとめると...
- レベル3の自動運転バス
- バス専用道路と一般公道の両方を自動運転
- 運転士に代わるバス車内システム
- 試乗体験アプリによる事前決済デモ
目次
レベル3の自動運転バス
最近急加速の技術である自動運転にも様々な種類がありますが,自動の度合いにより分類されています.
出典: 国土交通省ホームページ http://www.mlit.go.jp/common/001226541.pdf
現在市販されている自動車には,「インテリジェントスマートパーキング」などの商品名でレベル2の機能が搭載され始めています.
今回試乗したバスはレベル3とのことで,基本的な操作はシステムが行い,システムが運転できない場合は人間が代わります.
多くの自動運転車にはさまざまなセンサが取り付けられていますが,今回のバスは次のようなセンサが取り付けられていました.
出典: 産総研ホームページ https://www.aist.go.jp/aist_j/news/au20180827.html
車線維持制御に,GNSS(GPS),QZSS(準天頂衛星),携帯電話基地局からの補正信号と,道路に設置した磁気マーカを使用しているそうです.
今回の実験で使用された磁気マーカ: 左
信号機の識別は,カメラではなく信号機との通信により天候や太陽光に左右されないようしているとのことでした.
歩行者の検知は,バスのセンサだけでなく道路に設置した検知器との二重で実現しているようです.
自動走行の詳細な説明: https://www.softbank.jp/drive/community/
バス専用道路と一般公道の両方を自動運転
実験のコースは茨城県日立市のおさかなセンターから大甕駅までの約15分の道のりで,ほぼすべてが自動運転で走行されました.
自動運転の様子の一部をYouTubeで公開しております.
運転席後方のディスプレイの表示で走行モードがわかる仕組みです.
途中,対向車をうまく認識せずに追突しそうになったり,停止線を超えたりするシーンがあり,まだまだ改良の余地がありそうです.
発進と停止は,人間が運転するほどスムーズではありませんでしたが,揺れの具合を例えると東急田園都市線の徐行運転時といった感じかもしれません.
運転士に代わるバス車内システム
SBドライブ株式会社製のdispatcherというソフトウェアで運転士がいない状況でも安全に運行できるシステムの開発が検討されているようです.
車内に設置されたカメラで乗客の動きを監視し,走行中の立ち歩きなどを監視しているようです.
今回は実証実験であることから運転士を映すモニターも設置されてました.
車内の様子はバス営業所からも確認できる仕組みのようです. 実験では営業所のスタッフと会話するデモも行われました.
試乗体験アプリによる事前決済デモ
運転士不在でも運賃の支払いができるようソリューションのひとつとして事前決済システムがアプリで試すことができました.
さらにこのアプリはバス停の情報パネルとも連携しているようです.
最後に
若干のトラブルはあったものの,想像以上に高度な運転ができていたように感じました.